豊臣政権の大名(文禄年間配置)

豊臣政権があと数十年長く続いていれば,近世日本史は大きく変わっていただろう。歴史にIFは無いけれど,想像するのは楽しいものだ。

現在に続く城下町の形成は,豊臣時代におよそ確立し,徳川政権はそれを継承,整理した。現代の都市は城下町に由来するところがほとんどなので,この時代の大名配置が違えば,都市の勢力も違ったものになっていただろう。

文永年間は,戦国時代を継承する大名配置が多かった。遠方への移転はほとんどなかった。

この後,病死した豊臣秀保・粛清された豊臣秀次・朝鮮外征で失敗した大友氏・病死した蒲生氏の領土が消え,大名の大移動が起こった。

次に,関ケ原で徳川が天下を取ると,論功行賞として,一気に大名の配置換えが起きた。

最後に,江戸時代に入って,大名の力をそぎ徳川政権を安定化するために,改易や配置換えが起きた。

参考:戦国時代(文禄年間)全国諸大名配置図(勢力図) – 戦国未満

文禄年間主な大名配置(居城・現在の都道府県)■は朝鮮外征・関ケ原戦争・江戸期の改易等で没落

青森弘前:津軽氏
岩手盛岡:南部氏
宮城岩出山:伊達氏
秋田秋田氏 戸沢 小野寺
山形最上氏■
福島蒲生氏■ 相馬 岩城
茨城佐竹氏
栃木大間 成田 宇都宮
千葉里見氏
東京江戸:徳川氏(南関東一円領有)
新潟春日山:上杉氏
石川金沢:前田氏 松任:丹羽氏
福井青山 大谷 浅野
山梨加藤氏
長野真田氏 仙谷氏 皆村 石川 京極
岐阜岐阜:羽柴氏■ 稲葉 金森
静岡堀尾 山内 中村
愛知清須:豊臣氏■(伊勢方面領有) 田中 池田
三重上野:筒井氏■ 鳥羽:九鬼氏
滋賀石田 
京都※伏見:太閤隠居地 羽柴 細川
兵庫脇坂氏 木下 中川 赤松 杉原
奈良大和郡山:豊臣氏(畿内・紀州領有)
和歌山藤堂
鳥取亀井 木下 鳥取:宮部氏 羽衣石:南条氏
島根吉川氏
岡山岡山:宇喜多氏■
広島広島:毛利氏(防長方面領有)
徳島蜂須賀氏
香川生駒氏
愛媛福島 来島 加藤 戸田
高知長宗我部氏■
福岡名島(福岡):小早川氏■ 毛利 毛利 立花
佐賀佐賀:鍋島氏 寺沢
長崎有馬 大前 五島 松浦 宗
熊本熊本:加藤氏■ 宇土:小西氏■ 相良
大分府内(大分):大友氏■ 黒田
宮崎高橋 秋月 伊東
鹿児島鹿児島:島津氏

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