SNSと嫉妬

ある人のSNSを見て,いつも嫉妬する自分に気が付いた。

そいつは高校のクラスメートだった。

同じ大学を受けて,落ちて,それぞれの大学に行った。

共通点があるから,比較してしまうのかもしれない。

そいつは機械工学をやって,今はAIをやって,日本を代表するメーカの研究員をしている。企業のお金で,今度は博士課程に入るようだ。

順当に人生を歩んでいるように見える。SNSの奥に隠された真実,そして彼の心の中は分からない。

思い返してみれば,高校時代から,そいつの性格が気に入らなかった。

そういう負の感情を,敢えて感じないようにしていた。

性格悪いのに,器用で強くて有能で,そんな奴に負けたくなかった。

事実はどうか。完敗だ。

僕は大学時代ひたすら病んでいた。

歩むべき道を間違えたのは私の方だ。

嫉妬が活力になる場合もあるとはいうが,

嫉妬が本当の欲求を見えにくくさせることもあるのだろう。かつて,高校時代の私のように。

私の欲求,それは科学技術を追求することではないはずだ。彼とは道が違うのだ。住む世界が違う。私は私の世界で花を咲かせよう。

SNSはブロックした。相手は承認欲求の強いかまってちゃんである。一人ぐらい友達がいなくなったって困らないだろう。

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