江戸時代,各地から江戸城に登城した大名が,将軍に拝謁する順番を待った控え席のことである。
拝謁者の家柄を示すものであり,将軍のいる奥に近い席ほど,将軍と親しい間柄であった。
他の大名区分としては,
朝廷の官位を用いる物があった
将軍から近い順に並べる。
目次
1,溜間
幕府の政治に関わる重要な家。
2,雁間
幕府成立後に取り立てられた大名で,城主の格式がある者。
それと,老中や所司代の世継。
毎日登城し,幕府の役職につくことが多かったという。
3,菊間広縁
幕府成立後に取り立てられた大名で,無城の者。
雁間と同様の位置づけ。
4,帝鑑間
登城頻度の低い「表大名」
譜代大名の席。
5,大廊下
将軍家の親族。
御三家など。親族だから,登城頻度が高いのだろう。
ただ,将軍のライバルとなり得る存在だから,将軍から遠い席。
6,柳間
登城頻度の低い「表大名」で,外様の小大名。
官位の低い外様大名の席。
7,大広間
登城頻度の低い「表大名」で,
外様の大大名が多い。
官位の高い親藩もいる。
実際の所,幕府を動かしていたのは将軍家と,溜・雁・菊の大名,そして旗本たちなのだろう。地方の外様大名は,将軍家の統制の下で統治を担わされていたに過ぎない。